インタープレイを“き”かせてくれ

ジャズ好きな、そこそこ年のいったライターのブログです。周囲の誰よりも早く、コレステロールの薬飲み始めました。

余暇について

唐突に見えるが、先日、退職した。

 

行動自体は、読んで字の如くであるものの、一応は独立、というものだ。

 

今後1人でやっていくことに不安も覚えたが、よく考えたら、今までも1人で案件をこなしていたので、大した違いはない。

 

そう思うと、少し気も楽になるというものだ。

 

さて、会社員には有給休暇というものがある。苛烈な制作体制から、ほとんど使用したことがなかったので、7月一杯は有給休暇消化ということになった。

 

といっても、独立後も今の会社から仕事を受けるので、あまり悠々自適ともいかない。

 

昨日などは電話とメールがひっきりなしだった。

 

それでも、在職中に比べ格段に手が空く。

 

部屋に1人ボケっとしているのも飽きたので、外に出る。昼日中から目的もなくぶらぶらとするのは、なかなかに楽しい。

 

季節も季節なので、歩けば自然汗ばむ。

また、生来のワーカホリックなのか、どうも原稿の1つでも書きたくなる。

 

自室のイスは、安でだったせいか、はたまた僕の体重のせいか、土台が壊れてしまったし、涼みたい、そして、原稿を書きたいという欲求は、喫茶店という空間に帰結した。

 

日中の喫茶店といえば、新聞記者時代には休憩所、編集者時代には打ち合わせの場所であった。

 

今はといえば、右を向くのも左を向くのも休憩みたいなものなので、例え原稿を書こうが、コーヒーをすすりながらボケっとしようが、いわゆる休みというやつだ。

 

なんとなく、所在ない。

 

心持ちが違うからか、店内の人へよく目がいく。

 

打ち合わせに勤しむ人々、友人との会話に興じるご老人など、種々さまざまな過ごし方がある。

 

隣に座ったご年配の方は、なにやら新聞の切り抜きのコピーの束に、美術品目録のようなものを熱心に読んでいる。

 

もしや、この方、ルパンのような怪盗で、これから盗みに入る美術館の下調べでもしているのではないだろうか。

 

後から入ってきた、孫自慢のご老人は、次元大介かもしれない。

 

なるほど、そうすると、あの杖は仕込み杖ということになる。

 

そんな妄想も楽しめる。

 

休み、というのはいい。明日をどのように過ごすか、アイスミルクをかき回しながら考えるのも、また良い休みの過ごし方だ。

 

事ここに至って、人間には休みが必要なのだと、初めて感じ入る。